どんな種類のリノベーションが提供されているのか



20191227top.jpg 前回は大きな枠組みで新築とリノベーションのメリットとデメリットについてブログを書かせてもらいましたので、今回はもう少し掘り下げて見たいと思います。

前回に話した新築の間取りは、30年近く変わらないファミリータイプと言う売る側の都合で考えられた間取りであり、それに比べてリノベーションというカテゴリーは、それぞれに違う家族構成や暮らし方に合わせて自由に作れるオーダーメイドの住まいである、ということを書かせてもらいました。

つまり 簡潔に言えば

■リノベーションは十人十色 その人の暮らしに合わせた住まい
■新築は十人一色 家という箱に人が合わせる暮らし

というような感じに捉えて良いと思います。

今回は、ここ数年で爆発的に広まるこの「リノベーション」という言葉とともに、実際にはどのようなリノベーションが提供されているかを掘り下げたいと思います。

★リノベーションの枠組み
★リノベーション再販事業とは
★ワンストップリノベーション事業
★大切なのは暮らしてから

リノベーションの枠組み

まず先に知っていただきたいのは、リノベーション業界の7割以上が不動産屋さんだということです。
不動産屋さんリノベーションの枠組みは大きく分けて二つあります。

■リノベーション再販事業
■ワンストップリノベーション事業

リノベーション再販事業とは

中古マンションを表面的にリフォームして見栄えを良くし、リフォームの利益をのせて売るという事業です。
綺麗な方が当然売れますし、仲介料だけでなくリフォーム代金の利益も乗るので利益が出る訳です。
若い世代の方が立地の良いところで新築マンションよりすこし安く買える、築30〜40年ならなおさら安く買える、というのがメリットです。

しかし、基本は表面だけのリフォームですので、綺麗になるだけで、新築時とほぼ同じ間取りとなりますので、十人一色の暮らし方となるのでリノベとは言えないのが実情です。

そして最も重要なデメリットは、表面的なリフォームしかしないということです。
つまり、築20年以上のマンション物件であるなら床下などに隠れた給排水管の交換と断熱工事をほぼやっていないことです。
つまり見えない大切な工事です

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これは大きな問題です。
築30年7階部屋の再販物件を買って半年で床下に隠れている給排水が漏水して、下の階6件全部に被害が出て賠償した。
なんて話はよくある話です。

これは不動産屋さんに責任があるのでは?という方がいますが、全くそれは見当違いの話です。
見えない部分であっても、専有部分に入る給排水管の責任は区分所有者であるお客様の責任になるのです。

『この立地で綺麗にリノベーションされてこの価格』
なんて広告やチラシを良く見ますが、その表面的な価格だけでの判断にならないようにした方が良いと思います。

ワンストップリノベーション事業

不動産購入とリノベーションを一社でうけてくれるので、煩わしい手続きや銀行などのローン申請なんかもスムーズにやってくれますので人気のスタイルです。
数年前は中古物件代金とリノベ代金を住宅ローンで組み込めるのがワンストップサービスのメインだったのですが、現在は銀行なとが普通に中古物件とリノベを一緒に組んでくれるのでメリットとは言えなくなってきています。

このワンストップリノベ会社さんの多くが、建築的な知識に乏しいのが実情です。
素人同然の方が設計したり、中には設計をろくにせずに平面図一枚でやってるところもあり、もっとひどいのはリノベは全て下請けに丸投げで利益だけとる会社も多い。
これは、不動産系のワンストップリノベ会社に多いパターンです。

もう一つのパターンは、ベンチャー系のリノベ&不動産仲介会社さんです。
上記よりもかなりまともにリノベは提供していると思います。

この系列はいわゆるリノベーション業界のど真ん中にいる会社さんで
特徴は『おしゃれ、自由、お手頃価格』なイメージで販売しています。

Google検索で『マンションリノベーション』のような言葉で検索すると数多くお洒落な施工事例が出てくるでしょう。
しかしそれは、『おしゃれで自由なリノベ』といいながら、出てくる画像は皆同じパターンの『コンクリむき出し』インダストリアルなデザイン。
さらに『ハンモック』『黒板』がついてきてビンゴ!!これをリノベ三種の神器と呼んでいます。
リノベの三種の神器をとりあえず入れとけば『リノベ感』が出てしまう。

あれ?リノベって
『自分らしく』とか『自由度』が本質じゃないんですか?
みんな同じ...

いや別にデザインを否定してるわけではないんです。
インダストリアルというデザインは個人的には嫌いじゃないんです。

ですが、三種の神器さえいれとけば売れちゃうみたいな販売業者側の問題と、何より住まいとしてコンクリむき出しというのは断熱性能をゼロにしていることになることが問題なんです。

大切なのは暮らしてから

断熱性能ゼロのコンクリートの箱がどんな環境になるのか???
夏は恐ろしい暑さ、冬の恐ろしい寒さに人が住む環境とは言えない空間となってしまう。

でも流行りだから売れてしまうんです。

ただ売れるのは中古+リノベか中古再販に限ります。
つまり、住んでる家をリノベする人は『コンクリむき出し』はしないんです。
それはなぜか?

理由は簡単です マンションでの暮らしを体感しているから、コンクリむき出しにしたら今よりひどい結露やカビ、恐ろしい寒さや暑さの予測がつくからです。
だいたいマンション住まいの方々の悩みは結露やカビが大半なのに、わざわざ逆行するコンクリむき出しをしたら何のためにリノベするのか?
(この話はまた「断熱」編で詳しく書きたいと思います)

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いずれにしても、給排水管などのインフラ工事や断熱工事は見えない大切な工事です。
そしてそれは、買った時にはわからなく住んだ後、つまり暮らしが始まると如実に感じる住環境という最も大切なことに関わってくるのです。

買う瞬間がピークではダメなんです。
暮らしが始まってからどんどん良さを感じる住まいにする方が良くないですか?

築20年以上のマンションで給排水管を交換しないのは論外、断熱性能をゼロにするのは購入者の住んだ後の暮らしを考えずに、さらには健康被害を作り出してしまうのは、提供する側の無責任さを感じているのはぼくだけなのでしょうか?

住まいとは命を守るためにあるのです。
自分の住まいを購入するという幸せの象徴であり何千万とする一生の買い物です。
大切なのは住んだ後です。暮らしが始まってからです。
どうかこのブログが多くの購入検討者に読まれることを切に願うものです。
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