マンションリフォームの管理規約


「マンションは希望するリフォームができない?」

お客様からのご要望の中には、マンションの工事として可能な事と不可能なことがあるのは皆さんご存知かと思います。
不可能なご要望となってしまう理由は、私たちはマンション管理法(区分所有者法)にもとづいた管理規約に定めてある規約にそってを判断するからです。

しかし、マンション管理法(区分所有者法)は近年のマンション増加に伴い、マンション特有の問題について対応するため改正を繰り返してきております。
その本質は、区分所有者である住民の財産を守るためであり、円滑な共同住宅での生活のためでもあります。


この時流と、マンション住戸数がどんどん増えているのと比例して、
現況の建築基準法では規制できない問題がまだまだ数多くあるのも事実です。
それに対して管理組合もしくは管理規約がついてこれないという状況もでてきています。
管理組合は住民の方々の代表ですから、様々な難しい問題にすべて対応していくのは困難であると推測できます。


国交省が出している管理規約の雛形の中に、種々の問題などは専門的な有資格者である建築士等に相談していく等の内容がありますが、
実際はなかなかそのようなことをしている管理組合は少ないように思われます。
また、建築士などがいたとしても、マンションの問題は非常に専門知識が必要なので答えを導けないことも多いようです。

このような中で、新築時などの初期段階もしくは中期のままで、管理規約が時代にそぐわないものも多くありますので
規約を変更するとすれば「とりあえず禁止する」ということになる例もあります。

1 遮音規制による床材の変更を認めない(フローリング等にリフォームを禁止)
2 遮音等級の表記変更をしらずにLL表記が管理規約になっている(現在はΔ等級)
3 室内給湯器の外付けタイプへの移設を認めない
4 窓サッシのペアガラス交換及び内窓式インナーサッシの取り付け変更の禁止
記した例はほんの一部ではありますが、例えば「1」などはわかりやすい例だと思います。

あるマンションにおいて、ハウスダストやカビの問題・衛生面的な問題で絨毯からフローリングを希望する住民の方も多く、ある住民の方が過去にフローリング工事をしたことで上下階での騒音トラブルとなりそのマンションではフローリングにすることは一切禁止となりました。

この「あるマンションの一例」から考えてみると、まず第一に、工事をしたリフォーム会社が既存マンションの構造を考慮した遮音材や遮音フローリングを使用しなかった点がありますが、戸建用のフロアを貼ったのではあれば論外ですが、この一例の場合は、床材メーカーが推定L値の表記の材料を使用したのに上下階の遮音問題となりました。 

管理組合として遮音材を使っていないのではとリフォーム会社に質問しましたが、当然リフォーム会社は「遮音試験に通った材料を使用したので、こちらに非はありません」と答えます。こうなると、住民の方も管理組合もお手上げで、諦めるしかなく、結果引っ越す事となってしまい、その後フローリングは禁止となったのです。

このマンションの床部分にあたるコンクリ躯体の厚みは150mm、使用した遮音フローリングの試験結果の条件はコンクリ躯体200mm以上の場合に出る推定遮音等級LL45だったので、このような騒音問題が起きたと推測できます。
そのリフォーム会社に専門知識があれば、このようなことはなかったと思います。いかにマンションリフォームは専門的な知識と経験が必要であるか、ということだと思います。

また建築基準法も平面的な隣接住戸の法律はあっても、上下間の法は現状ありませんし、なにより新築や建て替え、移転、大規模な修繕・模様替えには確認申請が必要ですが、専有部分の各戸を対象とするマンションリフォームは法律上は確認申請を必要としません。

また、現状の建築基準法では500万円以下の工事は工事業者や元請会社が何の資格を持たなくても法律上は施工できてしまう法律です。
この法律的な部分も、各マンション管理組合で対応するしかないという現状を作り上げてしまっている要因であるとも言えます。(現在、この問題について弊社建築士と関西の建築士と共に国交省の担当者と意見交換を始めています)

上記のような状況を考えると、こちらのマンションではフローリングは諦めざるおえない状態でした。その中で、こちらのマンションの方より弊社にお問い合わせをいただきご相談を受けました。
そのお客様は絨毯によって、「喘息・ハウスダストアレルギー」で悩まれておりましたので、弊社の建築士がマンションの構造から住宅診断から始め、マンションリフォームマネジメントを行いました

床コンクリ躯体が150mm厚のラーメン構造である建物を考慮すると、下地には乾式二重床とし、界壁コンクリ壁との接点をつくらず音を響かないように(太鼓状態にしない)施工し、仕上げ材には喘息を考慮し自然素材であり表面に弾力性を持って音を吸収できる二重張り仕上げのコルク材とすることをご提案しました。

当然、管理組合とすると大変悩まれておりましたが、関係者の立会の元で、実際に階上で上記の材料を仮置きし下階において音を確認してもらい(軽減数値も提出)会議にかけていただき、了承をいただき、絨毯からコルクフローリングにリフォームすることができました。
その後も上下階の方にアフターサービス時に遮音の状況を確認いたしましたが、特に下階の方からは「以前より上階の方の生活音は聞こえなくなりました」と言っていただいております。

区分所有者(住民)が要望・希望することが時代にそぐわないとすれば、諦めるしかありませんでしたが、きちんと区分所有者法を理解している弊社であれば、法律資料や住民利益となる内容・図面・施工方法・算出書類等の安心材料を管理組合に提出し、管理組合に不安材料を与えずに管理規約の改正のお手伝いや、推進を計ることをご提案が可能です。



知ってなければならない正しいマンション床の遮音防音の知識


マンションリフォームの留意点と話題になるのが、管理規約に定められたLL45・LL40などの遮音等級。
これをを守って管理規約に沿ってフローリング工事をするということがあります。

このLL45という表示方法、正しくは推定LL45等級・推定L値という表現方法として認識されていましたが、2008年より新しい表示方法としてΔL等級(デルタエルとうきゅう)という表現に変わっているのです。この表現方法に変わったことも何故変わったかも知らない業者が残念ながら多くある事が事実です。

何故、この推定L値という表現方法が変わったのか?

もともと、この推定L値とは、ある一定条件の構造建築物において上階室内全体の衝撃音が直下階への伝わった時の音を推定しているというものです。ですので床材だけの問題ではなく構造条件や壁・天井という複合的な要素での音の響き方ですから、床材のみによる音を軽減および遮音している数値ではないので、『床を遮音する数値』としては適切ではないのです。
だから推定なんです。(マンション新築ブームによって建設されていった時代の中で、床の騒音問題が各所で起き、この推定L値が指標としていく流れができたのだと推測できます)

具体的になぜ適切ではないのか?

大きく言って二つの問題点があります。
そのひとつが、ある一定条件の構造建築物だという部分が問題で、この一定条件に当てはまらなければ試験で出たL値という音の数値は出ないのです。しかもこの一定条件の構造に当てはまるマンションは少ないのです。

ですから、あくまで推定という言葉が入る推定値という表現になっているのです。
二つ目が、この数値を計る試験の基準が曖昧であるということです。
試験会場にて場所を借りるだけで、あとはフロアの製造メーカー任せで好きなように測定したのが実情でしたので製造メーカーによってバラバラな条件で測定していたのです。

ですので、ここでも推定と表現されるわけです。
実際の遮音値とは、マンションの構造躯体の厚みや工法によって変わるわけですから、この推定L値での表現方法を用いるのは適切ではないということになります。ですから様々な地域でのマンション床騒音問題となっていたのも事実です。

そこで、新しい適切な表現方法として2008年より推奨されているのがΔL値(デルタエル)という表現方法です。前出の問題だった二点を踏まえ、

1:構造条件に左右されない値として、遮音材(遮音フロア・乾式二重床等)を貼る前の衝撃音と貼った後の衝撃音との差によって衝撃吸収および遮音性能とするのがΔL値
2:試験の規定基準を厳格に定め、試験管員の監視の元で全て同じ条件で試験をしていると変わったのです。

だからと言って今までの遮音材と言われるものすべてが使えない!信用できない!ということはありません。この新しい表現方法であるΔL値を出すための試験をパスしている材料であれば問題ありません。

しかし、近年の自然素材リフォームのブームによって、床材に無垢材を採用しているのが多く見られます。 
(この無垢材を施工するために、採用される施工方法に大きな問題がある事がわかっています。下地に使う「遮音マット」を敷く施工方法と遮音等級ΔLL(1)-4等級(LL45相当)がとれている直張りフローリングに無垢材を二重張りする方法です。

この方法では、現在の規定であるΔLL(1)‐4等級をクリアすることができないことがわかっています。さらに、この二つの施工方法での遮音レベルはΔLL(1)‐1等級(LL60)という最低レベルの遮音レベルです。(協力会社による調べによるものです。)

まず、直張りフロアはその材料自体の柔軟性に遮音効果が大きく関わっており、その柔軟性のある表面に2重張りで無垢材のような硬い材料をはってしまうと、その柔軟性を失い衝撃音を吸収できなくなり返って遮音等級を最低レベルまで落としてしまいます。

また遮音マットも其の物自体は柔軟性を持っているのですが、その上に硬い材料を張ると前出を同じ結果となってしまいます。
無垢材などの硬い材料を仕上げ材に使う場合は乾式二重床方式以外では使用は控えるべきだと思います。

再度同じことをあえて言いますが、このことを知っている建築業者や担当者は一割に満たないと言われています。
では、どのメーカーが遮音等級を取れていて、安全でどこが遮音等級を取れていないのか? それはここでは色々と差し支えがあるので特定できるような表現は控えます(お問い合わせ頂ければ詳しくご説明いたします) しかし、少しだけ見分け方を書きますと

① リフォーム会社の施工方法を確認すること(直張りに上張り二重張りしていない。など)
② Δ等級検査試験が簡易試験との表記であった場合はその商品は使わない
③ 無垢材等の材料はΔ等級の取れた乾式二重床以外ではマンション階上では使用しない

簡単ではありますが、こんなところでしょうか?

とにかく、遮音の問題は簡単ではありません。 音の反響や響き方は条件によって大きく変わリますし、厳密に言えばその場で計測しなければ正確な遮音は測定できないでしょう。 遮音の問題だけでも、かなりの専門的な知識が求められるマンションリフォーム・・・

ですから本当に理解している業者に相談することがなにより大切です。

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